norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

花見

 「梅の花咲きてちりなば桜花 継ぎて咲くべうなりにてあらずや」

                   薬師張子福子(くすりしちょうじのふくし)

っていう和歌があるの知ってる? と言うYのことば。

 

私「うん?知らない。何それ」

Y「万葉集に載ってる和歌でさ、梅見の会があって、そのときに、梅が散ってしまっても、つぎには桜が咲くでしょうよって、うたってるんだってさ」

 

私「まあ、そりゃそうだよなぁ。時間の経過を当たり前のことのように言ってるだけだろ」

Y「お前、そんな単純な時間経過だけを言ったら、おもしろくも、なんともないじゃないか」

 

私「それじゃあ、どう解釈するんだよ」

Y「まずだな、梅を見る会が開かれていて、みんなが、きれいだなぁと鑑賞して、うきうきしてるなかで、みんなが、わいわい言いながら飲めや歌えやの大騒ぎをしてるわけさ」

 

私「ああ。それで」

Y「つまんないやつだなぁ。それでさ、こんな会が、つづきゃいいなぁってみんなが思ってて、歌の中にも梅が散ったって、その続きに桜があるよ。すぐ桜が咲くから、また、みんなで集まってわいわいやろうぜって言ってるんだと思わないか?」

 

私「まったくお前は宴会好きだよな。目のつけどころが食べ物とアルコールだもんな」

Y「そうさ、桜はすぐ咲いて、すぐ散っちまうから、早く飲まなくちゃ」

 

私「・・・・・・・」

 

         そそくさうきうき野良連の花見連(平畑静塔)