♬ 山のふもとの ちいさな村に
咲いたかわいい れんげ草よ~・・・・・
えくぼがかわいい娘だあったね~・・・・
おぼえているかい れんげ草~ ♪
(歌:ビリーバンバン 作詞・作曲:安東久)
大学で、この歌をくちづさんでいると、悪友のMが、
「のりもぉ、好きだなぁお前。そういう、かわいらしいというか、少女チックと言うか・・・・」
私「いいだろぅ、好みなんだから」
M「ではだな、れんげ草っていうのは、野の花だと思うか?」
私「そうだろぅ?うちの近くの田んぼなんかでも、春になったらきれいな赤紫いろのじゅうたんになってるぜ」
M「ばかだなぁ。それは田んぼをつくってるひとが、刈り入れが終わった後に種を撒いてんだよ。自然にはえてくるものじゃないぜ」
私「えっ、種をまいてんのか!!」
M「そりゃそうだよ。大変なんだぞ。それに、なぜれんげの種をまいて花盛りにするかっていうと、つぎのコメ作りの前に、れんげを耕運機なんかで掘り返して、混ぜて、田んぼの肥料にするからなんだぜ」
私「えぇぇ、そんなに実用的なものなのか?」
M「そうさ。だから、歌のような情景で咲くれんげ草っていうのは、ないかもしれない。まさにメルヘンになるわけさ」
私「うん・・・そうかぁ・・・。で自称詩人のお前としては、この歌詩はどう思ってる?」
M「うん、悪くない」
私「なんだよそれ・・・・・」
いちめんのげんげに風の波起伏(上村占魚)