norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

成人式

 平安貴族の男の成人年齢は12~5歳、庶民の成年は、コメ俵を持てるようになったら一人前とするそうである。

わたしのときは、戸籍年齢が20歳になったら成年となった(民法にそう書いてあった)。

 

 平安の儀式は元服式とよばれ、われわれの場合は成人式といった。

この成人式は1月15日に行われ、むかしの小正月がよかろうというので、戦後に設けられた。

 

 なぜ、小正月か?そもそも小正月というのは、むかしの風習で1月15日から3日間を元旦からの3が日の大正月に対して、小正月と呼んだという。

小正月は豊作祈願などの農事・家庭行事を中心とするものだからで、さらに、この日はあずきを入れた小豆粥をたべるという風習が全国にあったらしい。

 

 わが家でも、朝、母親があずき粥を炊いていて、

「よしあき、おかゆを食べてから式場にいきなさい」と叫ぶなか、

「いらない。昼過ぎには、かえってくるからそのときに食べるよ」

といって、市民ホールへ出かけた。

成人式に出席するためである。

 

 市民ホール前で、友人たちと待ち合わせしていることもあって、式開始の1時間前に到着。

相当時間があるので、ひさしぶりに高校時代からの親友Tとあれこれ話しをしていて、

 

私「なあなあ、きょうの司会者って、あの『佐々木美絵』だろ?」

T「ああ、案内パンフレットにそう書いてあるなぁ」

 

佐々木美絵というのは、当時、大阪MBSのテレビ番組『アップダウンクイズ』で女性司会者として有名な女性であった。

 

私「なぁ、ちょっと興奮しないか?本物の女性アナウンサーが見られるなんて」

T「おまえって、まったくミーハーだなぁ」

 

私「そういうなよ、それを楽しみに来たんだから」

T「お前、司会が彼女でなきゃ、来なかったのか?」

 

私「うん」

T「・・・・・・・・」

 

      日を浴びてさざめく樟や小正月(米谷静二)