大学にて。
♬ 汽車を待つ君の横で 僕は 時計を気にしてる
季節外れの 雪がふってる・・・・・
いま 春が来て君は きれいになった
きょねんよりずっと きれいに なった・・・♪
(歌:イルカ 作詞・作曲:伊勢正三)
雪が降って来たとき。
A「さむい、さむい・・・何が、春だよぉ。もう、ほんとに、むかしから、この時期は春なのか?」
B「ああ、前にいっただろぅ。旧暦だもん」
C「百人一首に有名な『うた』があるじゃないか。
『君がため春の野に出でて若菜摘むわが衣手に雪はふりつつ』(光孝天皇)
ってね」
A「あの『うた』、ほんとうに春のうたなのか?あの中で、ゆき降ってんじゃないか」
B「だから、旧暦だから今でいえば、2月の末だよ。そりゃ、雪も降るだろぅ?」
C「それにさ、この『うた』は光孝天皇が親王だったころに、春の若菜を摘んで、恋人にこの歌を添えて送ったって伝えられてるんだぜ?まさに、燃える青春時代のうたじゃないか。雪も降ってて、ちょっと、ロマンチックだろ?」
B「今のうたで言うなら、お前の好きな、イルカの『なごり雪』は、春にゆきが降ってるじゃないか」
A「 うううんンンン・・・・・?」
君を待つ蛤鍋や春の雪(子規)