norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

ヤヌス

 古代ローマ時代。ヤヌスJanusは、今のローマのあるイタリア中部のラティウムを支配した王である。

 

ヤヌスの治世は黄金時代であり、サビニ人がローマを襲撃しようとしたとき、ヤヌスは熱湯の泉を噴出させて敵を撃退したという。

 

この時以来、戦争中はヤヌス神殿の扉が開かれるようになったと伝えられている。

ヤヌスというのは入り口と出口の二面を表し、ことのはじめを示す神になったというのが、ローマ神話である。

 

 このヤヌスが、January(英)Januar(独)Janvier(仏)Genario(伊)enero(西)といったヨーロッパ言語1月の語源である。

 

大学での悪友と。

A「英語の1月の語源はローマ神話なんだぜ」

B「またかよぉ、つまんねぇ。どうせJanuaっていうのが『第一の』っていう意味だとか言うんだろ」

 

A「そうじゃないよ。お前、世界史で古代ローマの銀貨の写真があったのを、覚えてないか?」

B「うん?どんな図柄だよ」

 

A「男が左右両方を向いた顔を持ってるっていう図柄さ」

B「そういやぁ、そんなのあったかなぁ」

 

A「あれはヤヌスっていう神が二面の顔を持っていて、入口と出口の二面を持つ神として登場するのさ」

B「うん、それで?」

 

A「入口はことの始まりだろぅ?

年の月始めを門の入り口として、Janusがその象徴になって、そこから、1月がJanusにちなんだ言葉がラテン語のヤヌアリウスJanuariusとなって、Januaryへとつながっていくわけさ」

B「神の名が月の名につながるってわけかぁ」

 

A「うん」

B「しかし、つまんねぇ・・・入り口からはいったって、すぐ出口じゃないか」

 

A「・・・・・・・・」

 

       常の日となりて一月またたく間(岡本眸