わたしが高校生のころ、人混みで石を投げれば大学生に当たると言われていた。
東京だけのはなしかと思っていたが、どうもそうでもないらしい。
大学生時代の昭和50年の12月、テレビニュースで今年、はじめて全国で大学生が200万人を超えたという報道があった。
大学で悪友たちとの会話。
A「おい、全国的に大学生が200万人を超えたんだってよ」
B「うん?それって多いの?」
C「多いだろぅ、日本人が1億人としてその2パーセントが大学生じゃないか」
B「そうかなぁ・・・2パーセントって小学生から大学生までいるなかで、日本人の2パーセントだろぅ?そんなに多いって思えないがなぁ・・・・」
A「まあ、大学進学率でいえば、25パーセントになったって言うんだから、高校生のうちの4分の1が大学に行くってことじゃ、多くなっただろうさ。高校進学率だって上がってるしさ」
B「だけど、おおまかに言っても、高校生と大学生の混成集団に石を投げて、大学生に当たる確率は、4分の1じゃないか。あのことわざはオーバーだよ」
C「そりゃそうだよ、はじめからオーバーに言ってんだから」
A「それに、繁華街であそぶのは大学生が多いって言うことも入ってるんだよ。しかも、日本が豊かになって、みんなが大学にゆけるということも言いたいんだろうさ。」
C「大学の大衆化かぁ」
B「やれやれ、『近頃の大学生わ』って、また、言われるのかぁ・・・・・」
初冬の人かたまりて来りけり(細川加賀)