大学での悪友とのはなし。
A「のりもぉ、おまえクラッシク音楽は何が好き?」
私「おれさぁ、クラッシックはそんなに好きじゃないんだ」
B「なんで?」
私「中学のときにさぁ、秋のクラッシク音楽鑑賞があって、大阪市内の音楽ホールまでバスで行ってさ。演奏途中で眠っちまったんだよ。そしたら、中間休憩のときに、音楽教師が飛んできて、げんこつで頭を2回ぶつんだぜ。『おまえ、何寝てるんだ!!』ってさ。2回も殴るんだぜ。それ以来、クラッシク音楽のコンサートは絶対行かないって決めてるんだよ」
A「ばかだなぁ、いびきでもかいてたんだろぅ。途中で寝るからだよ」
私「だけどさ、きもちのいい音が鳴っていて、回りが薄暗い中で、少しでも時間があれば眠ることができるときって、あるじゃないか。おまえ、小説を読んでて眠らないかよ。静かな映画音楽なんか聴いて眠らないか?」
B「そりゃそうだけど、TPOってのがあるじゃないか。音楽会に行ったら眠らないというのがマナーだろ」
私「あのさぁ、ハイドンの『びっくり交響曲』っていうのあるだろ」
A「うん」
私「本で読んだんだけどさ、ハイドンは音楽会で聴衆の貴族たちがハイドンの音楽を聴いていて、あまりにも途中で寝てしまうものだから、眠らさないように、ドオオォンというようなおおきな音を出す曲を作ったのがあれだっていうぜ。昔から、音楽会では眠ってしまう奴が多くいたって証拠じゃないか。音楽は音を楽しむんだから、あまりの気持ちよさに眠ったってその目的からはずれないだろぅ?まして、クラッシックは長くて飽きちまうんだよなぁ」
A「それはお前の理屈だろ。演奏者にすれば、途中で寝られちゃ腹が立つじゃないか」
私「うん、だから俺も、生のクラッシク演奏会はぜったい行かない!!!」
A・B「やれやれ・・・・・のりもにゃ、クラッシックは猫に小判だね・・・・」
短日の一大交響曲了る(豊長みのる)