♪ まいにち まいにち ぼくらは鉄板の~
上で焼かれて いやになっちゃうよ~・・・・♪
子門真人が歌う『およげたいやきくん』が、あちこちから流れてくる。
昭和50年のことである。
いつでもどこでもこの曲がながれていて、ある意味「いやになっちゃうよ~」という状態であった。
悪友たちと話していて、
A「なあ、なんでこの歌、こんなにはやってんだろぅ?」
B「わからん!まあ、こども向きだからじゃないか」
A「でもさぁ、この前のコンパでも、みんながこの曲を歌ってさわいでたぜ。子供だけが気に入って流行しているわけでもないぜ」
C「こどもは、たい焼きストーリーのファンタジーが楽しいのさ。反対におとなは、たとえば、サラリーマンなんかは毎日出社して猛烈に働いていて、そこから逃げたいと思うこともあるだろぅ。それがこの歌の、たい焼きの立場なんじゃないか?お前だって、学年末試験があるときなんかには、この状況がわかるだろう?歌はその時代とひとの心情を現わすって言うぜ?」
B「なるほど、高橋圭三の『歌は世につれ、世は歌につれ』かぁ・・・」
「古い!!何十年前のたとえだよ!!」と、
みんなに突っ込まれるBであった。
流行歌詞身に覚えなく秋の風(中村草田男)