昭和50年10月15日。
巨人対広島戦の終わりに、古場竹織監督が宙に舞う。
一度・二度、三度・・・・。
広島の優勝が決まった瞬間であった。
広島の快進撃を予感させたのは、この年のオールスターゲームである。
7月19日に甲子園球場で開催された第1戦で、真っ赤なヘルメットが暴れまわったのである。
まさに『赤ヘル旋風』のはじまりであった。
1回・2回・3回の裏に山本浩二と衣笠祥雄がそれぞれ二本のホームランを打ち、守りでも、2番手に投げた広島のエース外木場義郎もが活躍して、8対0でセリーグに勝利をもたらしたのである。
攻撃面では広島選手の大活躍・・・・放送中のアナウンサーが「またまた飛び出したホームラン!!!」と絶叫し、「ダイヤモンドに赤ヘルがあばれまわっています!!」と。
このとき、広島東洋カープの勢いが本物であることが、全国放送されたといえるであろう。
怒涛の昭和50年のカープ初優勝。
勢いというのはすさまじいものである。
優勝おめでとう。
しかし、わが応援球団は、史上初の最下位であった。
どちらも初かぁ・・・・・
秋風や追撃兵は疲れたり(片山桃史)