norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

「ぼたもち」と「おはぎ」

大学のたまり場での悪友たちとのはなし。

「おい、『ぼたもち』と『おはぎ』はちがうのか?」

「いっしょだろ。春に食べるのが『ぼたもち』で秋に食べるのが『おはぎ』だろう。中身はおなじさ」

 

「なんで、呼び名がちがうの?」

「聞いたところでは、春は牡丹がさいているだろ、反対に秋は萩の花が季節花だということからきているそうだよ」

 

「それで中味がもち米なのには理由があるのか?」

「うん、もちは五穀豊穣の象徴だし、あずきは魔除けの意味があるんだってよ」

「それに、甘く味付けして、それが最高のごちそうだもんな」

 

「同じ材料で同じ食べ物なのに、違った名が付くっていうのがおもしろいよなぁ」

「そりゃ、牡丹に萩で対比になっていて、にっぽんらしいじゃないか」

 

「なあ、つぶあんこしあんのちがいは?」

「なんでも、春にとれたあずきは、皮がやわらかいからそのままのつぶあんを使うことができて、冬を越したあずきは、皮がかたいから、つぶして、こしあんとして使うことが多いらしいぜ。だから、春はつぶあん、秋はこしあんになってるんだってよ」

 

「なるほど、さしずめKとHはつぶあん、Sとのりもは こしあんかぁ」

私「おいそれ、頭のかたさをいってるのか、失礼な!!」

 

「うん、それもあるけど、こしあんは、手がかかって面倒じゃないか」

もう・・・・・(わたし)

 

     梨腹も牡丹餅腹も彼岸かな(正岡子規