norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

はやしことば

 同期とはなしていて、天地真理が歌を歌うときに、ファンが合いの手のように、はやしことばを叫ぶことが話題となった。

 

♪ あなたが ほほえみをー 【まりちぁあゃん】(ファンのこえ) ひとつわけてく   れたらぁ~【まりちゃん】・・・・♪

 

というファンからの合いの手である

 

「あの、ファンの【まりちゃぁあん】という掛け声さぁ。あれどう思う?」

「え、演劇の場では、よくあることじゃないか」

「たとえば?」

「歌舞伎の大向こうからの役者屋号の掛け声【おとわや!】とかさ」

「それだけ?」

「いやぁ、演劇にかぎらず、講談師に対して【まってました、にっぽんいち】とか、江戸花火の【たまやぁ~ かぎやぁ~】とか」

「うん、そういうことを聞いていると、はやしことばって、すくなくとも江戸時代以降からの文化なのかなぁ」

 

「いやいや、そんなことはないよ。たとえば、平家物語那須与一がみごとに扇を射たときの記述で

 

『扇は空へぞ舞いあがりける。・・・沖には平家船端を叩いて感じたり。陸には、源氏箙(えびら)を叩いてどよめきたり』

 

っていうことになっているよ。演者と観衆が感動シーンを一緒に作り上げる表現行動なんて、むかしから変わらないんだろうよ。」

 

 「うん、なにか、画面としてもきれいだよねぇ・・・・・・」

    

     美しき舞妓きてをり夏芝居(町春草)