おおさかの7月は日本三大祭のひとつ「天満の天神さん」で行われる天神祭りが開催される。
大阪のお祭りのクライマックスといえよう。
わたしは大学生になると、もう、天神祭りを見に行くことがなくなった。
ふつう7月24日にはじまって、25日の陸渡御(りくとぎょ)、船渡御(ふなとぎょ)で終わる。
その船渡御の日は大勢の観客が船渡御の見える橋の上に集まり、まさに、芋の子をあらうというほどの混雑となる。
暑いうえに、つらいので相当がまんを要するのである。
それでも、たのしみにするひとびとでいっぱいとなる。
子供の頃、この時期はまさに夢の中にいる私は、母親がバラ寿司(関東でいうちらし寿司)を桶で作っているのを、家族で食べて夕涼みをするということが楽しくうれしかった。
そこには、『あなご』やキュウリの酢の物。汁もの、はもの湯引き、などが並んでおり、遠くで花火の音が聞こえたものであった。
食事のあとは、扇形に切られたスイカが出てくるのも楽しみであり、その後の夜は、蚊取り線香のにおいと、とおくからの、太鼓と鐘の音
コンコン チキチン コン チキチン
コンコン チキチン コン チキチン・・・・ ・・・ コン チキチンチン
コン コン チキチン コン チキチン・・・
という音をききながら寝入ったという思い出がある。