昭和49年は、中日ドラゴンズが巨人のV10を阻止して、20年ぶりに優勝した記念すべき年である。わがサークルにも中日ファンがいて、当時、はやった坂東英二の「燃えよドラゴンズ」を歌っておおさわぎしていた。
5月の終了時点では、1位巨人、2位阪神、3位中日で、首位から中日までの差はわずか2.5ゲームであった。
わがサークルでは、阪神ファンがほとんどで、それに次いで巨人ファンが大勢を占めていた。
阪神ファンにすれば、昨年、おしいところで、優勝をのがしているから、今年こそはと思っている。
ある意味、失礼ながら、中日はそのうち落ちていくだろうと高をくくっていた。
ところが、10月最終戦の大洋戦ダブルヘッダーで中日が連勝し、巨人とのゲーム差0ながら、勝率で上回り、優勝したのである。
さあ、ドラゴンズファンは大変である。どこから、これほどのドラゴンズファンがいたのかというくらいのひとびとが、大挙して大阪の「キタ」あるいは「ミナミ」の飲み屋街に繰り出して、
♪・・・・・~燃えよ~どらごんずぅぅぅ・・・♪
と歌い、さわいでいるのである。
巨人・阪神ファンはゆびをくわえてながめているしかなかった。
くそぉ、来年こそ!!!
野球少年声甲高く緑濃し(大橋麻沙子)