norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

カラオケ

 大学3・4年生になると、高学年となり、20歳を超えとともに仲間が増えて、コンパや宴会を開く機会が多くなる。それなりに、一人前になったつもりでいるから、一次会だけでは済まず、つぎからつぎへと飲み歩くこともある。

 

 先輩などがいれば、

「先輩、どこか行きつけのスナックないですか?」などと、聞きながら先輩の知っている店にゆくということがある。

 なぜ、スナックなどと言い出すかというと、そのころから、スナックバーで、カラオケボックスが置かれ、1曲100円で歌がうたえるのである。

 

 これは、好き嫌いはあるものの、若いエネルギーが有り余っているから、強い酒の典型であるウィスキーを飲み、流行歌を歌って『うさ?』を晴らそうというのである。

 

 まさに、少し前にはやった、パープルシャドウズの『ちいさなスナック』よろしく、

  ♬ぼくがはじめて、君を見たのは~

  赤いレンガの ちいさなスナック~

などと、歌って喜んでいたのであり、われわれの間では、めったにできない、ちょっとした贅沢であった。

 

  悪友たちと、あるスナックで飲み、カラオケで歌おうということになった。

店のカラオケボックスは曲をエントリーするたびに100円コインを機械に投入しなければならない。スナックのママさんに歌いたいというと、

「ごめん、前のお客さんで100円玉がきれちゃった。今日は歌は終わり!」という。

「ええ~~」とみんなが叫ぶと、

 悪友Aが「まかせときな。俺が100円玉50枚もってるから」という。

 

 みんなが、「Aえらい、立派だ」とほめあげて、歌が始まったのである。

 

 そういやぁ、今日、Aは講義にこずに、パチンコへ行ってたっけ。

 おそらく、6千円ほど使って、パチンコ玉販売機で100円づつ玉を買って、100円玉50枚の両替をしたのであろう。

本日のスナックカラオケを予想していたようである。

そんなことは、よく頭が回るんだから・・・・

 

     片手間の神楽稽古や蕎麦の花  (藤田湘子)