norimoyoshiakiの日記

昭和40年の後半からの学生生活と、その後のことを日記にしています。ご意見をお待ちしています。

大学生のアルバイト事情

 わたしが大学生であったのは、昭和40年代後半から、50年代までである。そのときに、あの悪名高き「オイルショック」が発生し、世の中が大きく狂う序章となった。

 しかし、それまでは、高度経済成長の恩恵をうけて、金銭的・時間的には、のびのびとした学生生活を送っていたことが今になってわかる。それが証拠に、大学の授業料は私学で年間13~15万円(ただし、医・歯学部は除く)、国公立で3万6000円というところである。学生のアルバイトでの時給が600円~1000円ほどであるから、1日8時間で20日働けば16万円にもなる。国公立の学生ならば、これだけで1年間の授業料が払えるわけで、何もあくせくしなくともよいといえよう。ちなみに、この時代の大卒サラリーマンの初任給は16万円、 たばこのマイルドセブンが180円、喫茶店のコーヒー1杯がだいたい120円であった。

 こうした背景から、われわれの同期や先輩・後輩を見渡しても、アルバイトで時間に追われて大学にやってこないという者はほとんどいなかったのである。特徴的なのは、頭の良いやつは奨学金をもらったり、夕方から家庭教師のバイトをしていた。地方から来た学生は、住居の提供を受けることができるからというので「新聞配達員としてのアルバイト」をしていることもあった。それ以外は、必要な時に必要な期間だけアルバイトをして、サークルの合宿費や小遣いをかせぐというスタイルであった。たとえば、土日のみの映画館や競馬場での売り子であったり、夏休みの40日間をすべて肉体労働でのアルバイトに費やして、1年間の小遣いや、学費の一部を稼ぎ出すという学生も多かった、というように記憶している。いい時代である。

 ある先輩などは「もうすぐ働かにゃならんのに、何をあくせく、今から、バイトなんぞと言って働かなきゃならん!俺は、これで稼ぐ」と、のたまわって、パチンコをしていた。

いつも、勝てるわけじゃなかろうに・・・・・。